検認の手続きについて
検認の手続きは、遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対し、
「遺言書検認申立書」「相続人目録」「遺言者の戸(除)籍謄本」「申立人および相続人全員の戸籍謄本」などの必要書類を提出して行います。
申立てが受理されると、家庭裁判所から相続人および利害関係人に対して、検認期日の通知が送付されます。
申立人および通知を受けた関係者は、その指定された期日に家庭裁判所へ出向くことになります。
また、遺言書の保管者は、遺言書の原本を持参しなければなりません。
検認期日には、相続人や利害関係人の立会いのもとで、家庭裁判所が遺言書を開封し、
遺言書の用紙の状態、筆記方法、内容、押印、日付などを確認します。
その内容を基に検認調書が作成され、検認手続きは完了します。
検認が終了すると、遺言書には**「遺言書検認済証明書」**が綴られます。
なお、当日立ち会うことができなかった関係者には、後日、検認が行われた旨の通知が送付されます。
このように、検認手続きは想像以上に手間と時間を要する作業です。
相続人の確定が困難なケース
相続人が配偶者と子、あるいは親兄弟といった分かりやすい関係であれば比較的スムーズですが、
子がいない場合には、配偶者と被相続人の兄弟姉妹、さらに兄弟姉妹が既に亡くなっている場合は、甥や姪が相続人となります。
このような場合、相続人を確定させるだけでも大変な作業となり、
収集する戸籍謄本が50通以上に及ぶことも珍しくありません。
さらに、各相続人の現在の住所を特定するために、戸籍の附票を取得して調査する必要もあります。
家庭裁判所が検認期日の通知を行うにあたっても、相続人の住所は、申立人が家庭裁判所へ正確に報告しなければならないためです。
公正証書遺言を勧める理由
相続関係によって事情は異なりますが、
特に兄弟姉妹が相続人となるケースにおける自筆証書遺言は、検認手続きが非常に煩雑になることが多く見受けられます。
そのため、このような場合には、検認が不要で、相続手続きが円滑に進む公正証書遺言を選択することをお勧めしたいところです。
