株式の相続手続きと名義書換
株式も他の財産と同様に相続の対象となりますが、
相続人が株式を取得するためには、株主名簿の名義書換を行う必要があります。
1.名義書換の窓口
相続株式の名義書換は、次のいずれかに請求します。
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株式を発行している会社
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名義書換代理人
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信託銀行や証券代行会社など、発行会社から名義書換の委託を受けている機関
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名義書換は会社法上の株主名簿管理規定(会社法125条、130条)に基づく手続であり、
相続人が株式の権利を実現するためには、法的に必須のステップです。
2.必要書類
株主名簿の書換請求には、相続人であることを証明する書類が必要です。
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戸籍関係書類
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被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
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相続人との親族関係が確認できる戸籍
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印鑑証明書
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相続人の実印による署名捺印が必要
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相続手続書類
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遺産分割協議書(複数相続人の場合)
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相続放棄がある場合はその証明書
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その他
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株式の証券(紙券の場合)
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金融機関指定の申請書類(証券会社ごとに形式が異なる)
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実務上は、証券会社や金融機関ごとに添付書類や書式が異なるため、慣れていても時間と手間がかかります。
3.口座の要件
名義書換にあたって、相続人名義の口座が必要です。
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証券会社に既に口座がある場合
→ 相続株式の移管手続きに使用 -
口座がない場合
→ 新規に口座開設が必要
口座開設には本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等)が必須であり、
これも手続きの遅延要因となります。
4.手続きの実務上の注意点
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複数金融機関とのやり取りが必要になることが多い
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銀行口座・証券会社・信託銀行が複数にわたる場合、手続きが煩雑
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相続人全員の合意が必要な場合がある
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遺産分割協議が整わないと名義書換できない
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名義書換には時間がかかる
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書類の収集・確認・署名捺印・口座開設など
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実務上、1〜2か月以上かかることもある
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💡 ポイントまとめ
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株式も相続財産。名義書換は必須
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書類の揃え方や署名捺印が複雑で、金融機関ごとに差異あり
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相続人に口座がない場合は開設が必要
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複数の相続人が関与する場合、遺産分割協議との整合も重要
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実務経験のある士業に依頼することで、スムーズに手続きを進められる
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